「まずはどこに行くんですの?」 「わっかんね〜・・・それより・・・お前はここに来たからには私の部下だ。よってパイロットの練習を受けてもらう!!!!」 「は?パッパパ、パイロット???」 「ない行ってんですかミディさん〜?」 「ここに来たからには職業をもってもらう!!職をもたねぇ奴はここにいても邪魔なだけだ!」 「そんな決まりありましたっけ〜?」 「あるんですぅ〜!でもチヒロはお嬢だから家事とかできないしぃ〜・・・ああぁ〜もうパイロットしかな!!」 「お前何考えてんだよ!!」
突然バカなことを言い出すミディに全員が反論した。知識がない上に素人のチヒロには危険すぎるからだ。
「何も考えてねぇ!!!」 「偉そうに言うな!!!!第一、チヒロちゃんは女の子だぞ!!?」 「そうですよ〜!例え訓練したからって、知識があるからって、必ずしも安全って事は宇宙に出たら皆無です〜!!」 「私も女の子なんですけど〜!しかもいつも危険にさらされてるんですけど〜」 「お前と一緒にすんな!!!お前は女じゃない!!」 「そうです・・・イタ!!!!また殴った〜」 「うっせ!!小姑どもが!!!決めんのはチヒロだ!!」
チヒロは突然すぎてビックリしていたが恐怖はなぜかなかった。多分心の中でこうなることは分かっていたのだろう。
「わわわわ、わかりました!!私パイロットになりますはわ!!ここにおいてもらって身なのに何もしないのは私もさすがに耐えられないですし・・。」 「いいの〜??いやだったらやめていいんだよ〜?」 「そうだよ!こんな鬼の言うこときかなくても俺がここにいること許すから!」 「な〜に訳の分からんこと言ってるのかなぁ〜色黒腹黒!!」 「腹黒はてめぇだ!!」 「も〜二人とも〜!チヒロちゃんの話聞きましょうよ〜!」 「へいへい〜」
ピロリがチヒロの意見を再度聞こうと二人の口喧嘩をいったん止めた。しかしチヒロは考えを曲げなかった。
「ピロリさんやデイヴィスさんには心配をかけてしまうと思いますが・・・・私やると決めたんです!だから・・・だからミディさんお願いします!!」 「ふふふ・・・なかなか根性あんなお前!よしわかった・・明日から練習開始だ!もちろんお前は他の生徒より遅れてる。新しい奴が入るまで個人指導だ!!スパルタにしてやるから覚悟しろよ〜!!ケーケケケ!!」 「は、はい・・・。」(不安ですわ・・・) 「お前笑い方キモいぞ!!」 「笑ってたんですか〜!?すごい特技ですね〜!!」 「いちいち拾わなくていいんだよ!!スルーしろ!スルーだ!」
チヒロは不安がないのはこの3人のおかげだと確信していた。この人達についていけば大丈夫・・・そう心で唱えるように・・・不安が自分の中に出ないように繰り返していた。
キスト邸ではその頃、ひとつの情報が駆け巡っていた。
「お坊ちゃま〜!!!大変です〜!!!」 「どうした、じい?走ると歳にはよくない」 「なんというやさしいお言葉ぁ〜じいは感激ですぞ〜!!!」 「はいはい・・・それで何が大変なんだ?」 「はっ!そうでした〜!コレをご覧ください!!」 「・・・・長村・・・雪・・スーパーに現る・・・一億円ゲットだぜ・・?」 「はい!なんでも格安スーパーに現れたらしくて〜!!姿形は2年前の雪嬢のお姿からは考え付かないほどみすぼらしいとかで!!」 「まぁ、あの人らしいじゃないか・・・。2年前と変わらずまたバカなことをしてるんだろ。」 「どうします?坊ちゃん!」 「迎えに行く。長村社長に電話を・・・。さぞかし泣いて喜ぶだろ。なんせ今の長村財閥は危機に陥ってるからね。僕らが結婚することによって家が救われるんだから。」 「坊ちゃんはそれでいいのですか?結婚相手が彼女で?」 「まぁもともと親が決めた政略結婚だけど、長村財閥と仲良くなることで救われる面もある。だから父上はこの結婚に乗り気なんだろうね。僕も家のためになるなら賛成さ。」
そういうとサンは車を出してくれと、じいに頼んだ。広いの中央に浮くブルーの愛車は2年前に雪と喧嘩してつけられた傷が生なましくボンネットに残っていた。
「坊ちゃん、この傷は直さなくてよいのですか?」 「ああ・・・本人に直させるよ・・・。じゃあ行ってくる。」
サンは勢いよく飛び乗り車を発進させた。彼らが宇宙に発ってしまったの事をしらないまま・・・。
ミディとデイヴィスはピロリたちより先に食堂でご飯を食べていた。
「そういえばさぁデイヴィス〜この前のテレビでピロリのそっくりサン出てたんだぜぇ〜!!」 「そんなに似てたのか???」 「ああ、瓜二つだった。でもそのお方は何でも財閥のお嬢様らしい・・。ピロリなわけないよなぁ〜。しかもそのお嬢さんに一億の懸賞金がかかってんだよ。驚きだよな〜」 「一億!!!!????なんでまてそんなに!!」 「わっかんねぇ〜。でも・・・そういえばピロリの昔の話って聞いた事ないな・・。」 「そうなのか?俺はてっきり知ってんのかと思った!」 「知らねぇ〜よ!なんか昔の事覚えてないっぽいんだよ・・。いや、どっちかっつうと一部の記憶がサラッと消えちまってるっていうか・・。」
デイヴィスはピロリにそんな秘密があったことに驚いた。あのホワ〜ンとした性格からは考えつかないシリアスな事がもしかしたらあるんじゃないかとデイヴィスは思った。
「お〜いミディさ〜ん!!」
ひと仕事終わらせたチヒロとピロリが勢いよく走ってきた。
「おう!こっちだこっち!・・・おいデイヴィス今のことは秘密にしておけよ・・・。」 「お、おう!」
「お待たせしました!!何食べようかな〜?チヒロちゃんはなにがいい?」 「私はパスタにしますわ!」 「あ!おいしそう〜!」
デイヴィスは日常的な会話をする二人を包むように見ていた。もしかしたら今の時間は自分にとってすごく幸せな時間じゃないのか・・・こうやって皆一緒に過ごせるときは今しかないんじゃないか・・・心に中で幸せと不安が交差していた。/☆